心を込めて、大使への手紙

井川原大使様

この度の天皇皇后両陛下のモンゴル慰霊に当たり大使様の多大なご尽力をいただき有難うございました。改めてご挨拶申し上げます。

私は遺族代表として慰霊の場に立たせていただきました。
それだけで感動し、慶びいっぱいでしたがよもやあの奇跡が起きるとは信じられませんでした。
両陛下が傘をさしてお参り下さった瞬間雨がやみ雲が切れました。父達抑留者の魂が天空に集まり狂喜乱舞し雲をうち払ってくれたとしか思えませんでした。

両陛下の再びの拝礼に涙が溢れました。
2007年の東宮様の折は抑留者も遺族も門外漢で警備の外で拝んだのです。あの時の疎外感・絶望感が蘇りました。

井川原大使、林官房長官のご尽力で私達遺族が参列できましたことは抑留死者はもちろん、抑留者皆さんの感謝でございます。

20年ぶりのモンゴルの発展は想像が出来ませんでした。
そして、両陛下の歓迎ぶりはどこの国よりまさりどの日も晴れて夜雨が降る、ナーダムもモンゴルの意気込みがこれからの発展を物語っており、荒野に首都建設をされた父達抑留者の礎が今になっていることは日本の誇りです。

雅子様のお声がけは以前お送りした「囚われの旅人』・新聞のお礼と日本赤十字総裁として私の活動をお知りになられており愛子様のことまでお話しくださり心砕いて頂けましたこと。
光栄で嬉しゅうございました。

息子にもお声がけいただき「お祖父ちゃんのことが実感できた」と喜んでいました。
皇后さまのハイヒールであの階段を上り、下るお姿は見事で目に焼き付いています。

天皇皇后さまの過酷な迄のスケジュールにお疲れの気配も見せず、見事な笑顔のお姿に、心からの敬愛とご尊敬の念を深めました。
大使様・御令室様の介添えも大大大成功の慰霊と友好の旅の要有難く、心から感謝申し上げます。

私はウルジイさん家族と会食し仲良くなれました。
博物館にも案内していただき驚嘆するばかりです。
また、初めて、抑留者が生活した痕跡を3か所の建物が間もなく壊されそうな状態で残っており、ウルジイさんに案内していただきました。
一番、人間、抑留者を感じ取れました。抑留者の調査もできとても大きな収穫でした。
微力ですがウルジイさんの力になりたいです。

また、近彩さん、ウルジイさん、通訳の方とも会食し懇意になりました。素敵なコンビでした。両陛下との面談をとても喜んでおられました。
心から有難うございました。

深謝

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天皇皇后両陛下と主宰 鈴木富佐江